旅行に持って行くホテルルーターの選び方 (1)

今回は、ホテルルーターについて2回に分けまとめてみます。

  • 旅行先のホテルで使えるホテルルーターの比較
  • 仮に中国出張へ持って行くとしたら・・・という妄想話

日本製ホテルルーターの海外利用について

日本で入手できるホテルルーター、ポータブルルーターと銘打った製品は出張、旅行に便利と書かれていても、「海外」というキーワードは見当たりません。これは日本製ルーターを海外で利用する場合、訪問国の電波関連法違反となる可能性があるため「海外のホテルでも使える」とは宣伝文句として書けない事情があります。

日本国内で販売、利用できるWiFi機器には総務省の「技術基準適合証明(技適と言われています)」の認証が必要なように、各国においても電波利用に関する法律があり、その国の認証を取らないとその国において販売や利用ができません。認証は各国ごとに取得手続きは異なり、現地での試験が必要だったり、申請費用以外に認証の有効期限がある国もあったりと様々です。また認証制度自体が未整備な国もあります。

日本製ホテルルーターを持つ旅行者が訪問するであろう全ての国への対応を進めると相当なコストがかかりニッチな市場商品であるホテルルーターの現状価格ではとうていペイできません。WiFiなど技術規格は世界共通でも技術基準が各国で異なるため、利用は日本国内限定と言わざるを得ないのです。

なお、逆のパターンとして訪日客が持ち込む海外製WiFi機器については、総務省から「海外から持ち込まれる携帯電話端末・BWA端末、Wi-Fi端末等の利用」のガイダンスが出ており世界共通の技術規格の機器であれば90日以内なら利用OKと見なし認可的な現実解となっています。

日本製ホテルルーターの海外利用は、メーカーは関知しない、個人の責任でというスタンスです。

出典Wi-Fiルーターの海外利用について-ELECOM WEB sITE! – エレコム

ですので、この回では国内の旅行先利用として進めます。

旅行先のホテルで使えるホテルルーターの比較

ホテルルーターの一般的な使われ方は主にこの2つだと思いますので、これらの使い方にあったルーターを調査したいと思います。

  1. 部屋には有線LANしかないので無線LAN化したい
  2. 部屋の無線LANの電波が弱い、セキュリティが心配

2018年3月時点で入手できるホテルルーター/ポータブルルーター9製品を取り上げます。

ホテルルーター一覧

ホテルルーターの比較

これらの機器を旅行先で必要な機能に絞って比較してみました。(表をクリックし拡大して参照ください。)

先に掲げたこの2つの課題に対し、1はそもそも「ホテルルーター」という商品ジャンルが出てきたニーズでもあり、全ての機器が対応しています。

  1. 部屋には有線LANしかないので無線LAN化したい
  2. 部屋の無線LANの電波が弱い、セキュリティが心配

昨今は、ホテルの部屋にLANコンセントが無く、無線アクセスポイントに接続してネットを使うスタイルが多くなってきました。客室ごとのLANコンセントの設置工事より無線アクセスポイント設置工事は客室稼働中のまま施工でき、スマホなどのWiFi機器からも利用できるためホテル側も利用客側もメリットが大きいことがあります。一方、無線アクセスポイントからの距離によって電波に強弱が出たり、利用人数の差はあれど公衆無線LAN(フリースポット)と同じ共用の無線LANとなることでセキュリティ面の課題があります。

最近のホテルルーターはこのような無線アクセスポイントにも対応した商品が出てきています。

比較表では、対応する接続形態で「WAN:無線、LAN:無線」に○が付いているものがそれになります。各社によって呼称が異なりますが、中継器モード、WiFi-WiFiモード、公衆無線LANモード、ホットスポットモードと呼ばれていますが、実現技術的に2種類あります。

    1. 中継し、電波のそのものの強度を高める → 中継モード「リピーター」
    2. 中継し、別の無線ネットワーク(別のSSID)を構築 → 中継モード「WISP」

それぞれのイメージ概念図を示します。

中継モード(リピーター)
メーカーによって中継器モードなどと呼ばれる。

中継モード(WISP)
メーカによってはワイヤレスワン、WiFi-WiFi、公衆無線LAN、ホットスポットなどと呼ばれる

オススメは中継モード(WISP)機能を持つ製品です。

ホテルルーターとスマホの接続(上の図ではSSID:mywifi)を旅行へ行く前に設定しておけば、旅行先でスマホを使ってホテルルーターと無線アクセスポイントの設定(上の図ではSSID:room1)を行うことで利用できます。

また、ホテルルーターとスマホ間(SSID:mywifi)を別のネットワークとしておくことで、WAN側からの攻撃制御機能を持つホテルルーターでは同じ無線アクセスポイントを共用する他の人からのアクセス拒否、また設定画面へのアクセス拒否などセキュリティ面での心配事項を減らすことができます。

機能の充実度と費用は比例するのですが、それらの機能を持つおすすめのホテルルーターは以下の3製品です。

  • NEC Aterm W500P
  • TP-Link TR-WR802N
  • TP-Link TR-WR902AC

これらの製品はいずれも細かく設定でき、またログの確認も行え甲乙つけがたいです。後は利用者の使い方にもよりますので、それぞれの注意点を記します。

  • これらのうちIEEE802.11ac規格に対応しているのは、W500PとTR-WR902ACです。ただしW500PはWAN側とLAN側で同じIEEE802.11規格となるため、無線アクセスポイントがIEEE802.11b規格の場合は、ホテルルーターとスマホの間もそれになります。TR-WR902ACは、ホテルルーターとスマホの間はIEEE802.11acへ変えることができます。
  • IEEE802.11ac規格、いわゆる5GHz帯で利用できるチャンネルは、W500Pは全チャンネル利用できますが、TR-W902ACはW52/W53/W56の全19チャンネルうち、W52に属する4チャンネルだけが利用可能です。

「仮に中国出張へ持って行くとしたら・・・という妄想話」は次回の講釈にて。

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